小森さん、語る

珍しく帽子を被らず、顔も青白い小森さん。風邪をこじらせてしばらく寝込んでいたという。今日になってようやく外にも出られるくらいに回復した。たかが風邪だが死ぬかもしれないと思ったほどだったという。まあ、この歳だからな、いつあっちに行ってもおかしくない、と言って笑った。風邪で寝込む前に、枯れ木を剪定した時、生木ではそういうことはないらしいが、鋏の歯がこぼれた。これを研ぐのは大変だ、高いもんじゃないから、買ったほうがいいんだ、と言いながら、しかし、小森さんはしっかり念を入れて研ぐ。


鉄道のレールの一部を再利用した鉄床と万力。小森さんの「刃物研ぎ商売道具」の一つ。