一日のはじまりに


一日のはじまりに、かならずそこを見る。かつてそこにいたものが、かつてのようにそこにいることをどこかで期待している。もちろん、その期待は必ず裏切られる。それでも、毎朝寝ぼけまなこをこすりながらそこを見て、いないことを確認することが一日のはじまりの儀式のようになっている。今朝もやっぱりいなかった。もしいたらヤバいよね。そこに今はミニバラの小さな鉢植えがある。そうしてはじまった一日が今日もそろそろ終わる。外はアスピリン・スノー