(追記)ストラスブール在住の言語学者、小島剛一さんが「優雅な直視」と題した、こんなコメントをメールで寄せてくれた。
今日の馬の花子の「優雅な無視」には誤認があるような気がします。霊長類や猫と違って、馬や牛は、眼の位置のせいで立体視が出来ません。正面の物は「目の端でしか見えない」ため、何かを直視しようと思うと鼻面を左右どちらかに向けて、片目をそちらへ向けるのです。
花子は、スケッチしている勝生さんを興味津々「直視」していたのです。
接近する私に気づいて正面を向いた花子に手を振った途端、花子はすうっと横を向き、しばらくそのままだった。無視は大きな関心の表れかもしれないと思っていたが、文字通り「直視」だったようだ。