はてブとおとなり日記

はてブ」とは「はてなブックマーク」、いわゆるソーシャル・ブックマークのはてな版のことですが、これに関して、KotoriKoTorikoさんが興味深い指摘をしている。
はてブが良いなーとか思った所」http://d.hatena.ne.jp/KotoriKoToriko/20060911/p1
私はその記事にブックマークしていた。が、私は「あちら側」のブックマークを活用できていない。ブックマークしたことさえ忘れてしまわないうちに、「こちら側」に記録しておかなければと思った。

はてブはとても良いと、僕という人間は思っている。

なんでかというと、ブックマークする側だけでなくて、される側の気持っぽいのもある程度考えたりして作ってるっぽいからです。

まぁそういうふうにしているからこそ起きる摩擦っぽいのもあるわけでなんですけども。

「される側の気持ち」が考慮された技術。これははてなならではの、コミュニケーションに関する地に足のついた発想の賜物の一つだと思います。
蛇足ながら、KotoriKoTorikoさんは真実=鋭すぎる命題をとっても上手に伝える独自のノイジーな物語り方を心得ていらして、それは、ネット上のコミュニケーションだけでなく、コミュニケーション全般に関する真実、つまり「ノイズ」や「スパム」が生産性や創造性につながること、これは以前触れたアエラ<梅田×茂木対談>での最重要トッピクにも関係するが、の実例になっていると思います。


それから、ちょっと気にかかりながらも使っていなかった「おとなり日記」という技術を調べてみて、これは使うべきだと判断して今日から使い始めました。はてな公式の解説によれば「おとなり日記」とは次のような技術です。

日記中のキーワードの重複の多い日記を紹介する、はてなダイアリーの機能。
現在、コメントを書くページと日記編集ページで表示される。

これで、キーワードという指標をとっかかりにして、自分の関心の持ち方を他人のそれと比較することを通じて、さらに考察を深めたり、視野を広げたりすることができる。キーワードなんて当てにならないと考える向きもあるようですが、私は、これは、実はかなり深い総合的な知識が反映されていると直観しました。アカデミックには<フレームおよび文脈交差相互参照システム>とでも名付けられそうな人間の脳の働きや人工知能のモデルが「おとなり日記」、引いては他の技術にも生かされているような気がしました。それとも、もしかしたら、逆に、「おとなり日記」の発想が、今後のアカデミックな研究のヒントになる、という順番かもしれません。ブログを通じたコミュニケーションの奥義が、その開発者側の視点も含めて、少し見えてきた気がします。まだまだ、はてなの掌の上で遊ばせてもらっているレベルですが。