Poetic Cinema nowadays: not NYC but Paris:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、5月、136日目。


Day 136: Jonas Mekas
Wednesday May 16th, 2007
10 min. 07 sec.

my views on positive
and negative
politics, Hollywood
and farming ---

政治的な考え方における
積極的な部分と消極的な部分、
ハリウッド、
そして農業

アンソロジー・フィルム・アーカイブズのオフィスで、姿の見えないインタビュアーの質問に次々と答えるメカス。60年代のアメリカにおける前衛的な芸術運動に関して、ハリウッドつまり娯楽産業化した映画界との関係について、最近のアメリカ、特にニューヨークにおける「ポエティック・シネマ」の動向に関して。

メカスの回答の中で非常に印象的だったは、広い意味でとにかく「戦い」は避けてきたこと、色んな違うものが存在していていいんだということ、フルクサスにしてもビートニクにしても、「精神性」とかが問題だったのではなくて、具体的なライフスタイルこそが問題だったのだということ、そして、実験的、前衛的、芸術的、詩的な映像制作において現在世界で最もホットな場所は残念ながらアメリカのニューヨークではなく、文句なくフランスのパリだということ、その三点だった。

(クレジットに「農業」とあるが、自分は小さな村の農家に育ったが、牛と羊と馬が違うように、映画だって違っていいんだというダイナミックな比喩に使われている。)

パリと言えば、何度も登場したパイプ(Pip Chodorov)を連想せずにはいられない。2月24日に紹介したように、

パイプはニューヨーク生まれの映像作家兼作曲家。ニューヨーク大学などで認知科学パリ大学で映像記号論などを学んだ後、ニューヨークとパリの配給会社で働いた経歴を持つ。その後パリに拠点をおき、Re:Voir Videoと、実験映画のためだけのThe Film Galleryを創設した。