ジョナス・メカスによる365日映画、6月、162日目。
Day 162: Jonas Mekas
Monday June 11th, 2007
6 min. 27 sec.
In italy, a visit to
Stradivari Museum.
Giuseppe Verdi wine
place, and
the tomb of Giulietta--
イタリアで、
ストラディバリ博物館を訪ねる。
それから、
ジュゼッペ・ヴェルディ縁(ゆかり)のワイナリー、
そしてジュリエッタの墓…
今日のフィルムはイタリア北部のクレモナとヴェローナを訪問したときの記録である。クレモナといえば、バイオリン工房の町。ヴェローナといえば、あのシェークスピアの『ロミオとジュリエット』の舞台となった町であり、あのダンテがフィレンツェから逃れ滞在して神曲の地獄篇(?)を執筆した町。息子のセバスチャンと名を知らぬ娘はまだ十代半ばくらいに見える。今日は、見えたものをピックアップしてシナリオ風にまとめてみる。ロケーションはクレモナ市内、ヴェローナ近郊、そしてヴェローナ市内。
- クレモナ大聖堂の内部*1。
- 正面ファサードにポルデノーネ(Pordenone)作の巨大なフレスコ画「ゴルゴタ(Golgotha)」が見える。
- 戸外、レンガの壁に取り付けられたブロンズのマスク像の口から水が流れ続けている。娘が水を飲む。セバスチャンは飲まない。
- ストラディバリ博物館。ガラスケースのなかで宙に浮いているようにみえる沢山の名器たち。特別扱いされて独立して展示されている一台。クレジットがクローズアップされるが、「アントニオ・ストラディバリ/1715年」としか判別できない。
- 幼児が亀に股がった像の噴水。鳩が群がっている。
2ヴェローナ近郊、ジュゼッペ・ヴェルディがお気に入りだったワイナリー。
- 樽のならぶ小さな醸造庫。天井から得体の知れないものが沢山吊り下げられている。
- TRATTORIA LA BUCAの文字が見える白壁の建物。細身のサンセリフのタイプフェイスにセンスを感じる。
- 野鳥のさえずりが聞こえる。
3ヴェローナ(Verona)
- ダンテ(DANTE)の像
- ジュリエッタの家
- 中庭
- ジュリエット像の右乳房に手を置きながら記念撮影する観光客(オジさんばかり)
- ジュリエッタの墓(TOMBA DI GIULIETTA)
- 外階段を地下に降りる。
- 蓋のないからっぽの石の棺が置かれた石壁の地下室。
- 窓から入る光が棺を照らす。
- 棺をじーっと撮り続ける。
- 石壁には来訪者の落書き(名前)がたくさんある。
- 観光客用解説プレートの言葉。
墓?いいえ。灯火。というのもここにジュリエットは横たわり、彼女の美しさによってこの地下納骨所は光に満ちた喜悦の場所に変貌したのだから。
*1:クレモナ大聖堂は元来ロマネスク様式で建てられたが、後の改修と拡張においてゴシック、ルネサンス、バロックの要素も持つという建築様式上興味深い。大きなバラ窓(Rose Window)もある。