クルミ洗い



今日は「クルミでスマイル、略してクルスマ」計画に備えて、拾い集めておいたクルミの皮を剥いで凹凸のある種子の表面にこびりついている果肉の繊維をタワシで擦り取ってから乾燥させた。バケツの水を20回くらい取り替えながらの屋外作業だった。真っ黒な繊維がなかなかきれいに落ちず、ひと苦労したが、笑顔を描いたクルミを受け取って笑顔がはじける子どもたちの様子を想像しただけで、幸せな気分になった。結局今日のところはは31個止まり。家族からは、「それ、どうするつもり? 変なことしないでよ」と釘を刺された。「食用だよ、食用」と誤摩化した。


どんな計画にもシミュレーションは欠かせない。こんなズボラな私でも、クルミを洗いながら、あるいは机上のサポーターたちの笑顔に励まされながら、笑顔のクルミをどこでどうやって配付するか、その複数の方法について、少しずつ詰めの作業を行っている。あそこでこんな渡し方をすれば、きっとかなり怪しまれるぞ、とか。要は、バーチャルなリハーサル、イメージ・トレーニングである。巧く事が運ぶ場合のイメージを緻密に構成しておく。もちろん、実際にはやってみなければ分からない。おそらく失敗する。でも失敗するのも楽しい。机上の笑顔軍団を見た家族からは「だんだん怪しい人になってるわよ」と釘を刺された。聞こえないフリをした。