まだ見ぬ論理学概論受講生のみなさん、今晩は。
明日からいよいよ講義がスタートします。楽しみですね。
私は楽しみです。
論理力がめきめきと上達する快感を一緒に味わいましょう。
まずは講義案内代わりの引用から(詳しくはシラバスを見てね)。
「論理」とは、言葉が相互にもっている関連性にほかならない。個々の主張が単発の発言に終わることなく、他の主張と関連しあっていく。それゆえにこそ、一貫性を問われたり、ある主張を根拠づけたり、また他の主張に反論したりすることが可能になる。そうして、言葉は互いに関連づけられ、より大きなまとまりを成し、ばらばらの断片から有機的な全体へと生命を与えられるのである。それゆえ、「論理的になる」とは、この関連性に敏感になり、言葉を大きなまとまりで見通す力を身につけることにほかならない。
論理的になるためにはどうしたらよいのだろうか。基本は場数を踏むことだろう。しかし、言葉がもっている論理的関連性に留意することなくいたずらにお喋りを重ねても、トレーニングにはならない。理の通った議論が要求される場に身をおいて、自覚的に言葉を用いていかねばならない。野矢茂樹『論理トレーニング』(asin:4782802110)i
というわけで、明日から「言葉がもっている論理的関連性に留意」しながら、論理トレーニングを開始します。ここで「言葉がもっている論理的関連性に留意」するとは、言葉がどうつながりあっているかに意識的、自覚的になることと、自他の主張に対していつも「なぜそう言えるのか」と問う姿勢を身につけるということです。「つながり」と「なぜ?」の二つです。覚えておいてくださいね。
もちろん、人生のすべての問題が論理的に解決するわけではありませんから、それについては随時補足的にお話する予定です。それでも意外なほど多くの問題が論理的に解消されることは請け合います。
それでは、ここから先は教室で。