旅の報告7:釧路湿原









丹頂鶴自然公園で、親子の飛行訓練の場面に遭遇した。親鳥が羽ばたき方、離陸の仕方、着地の仕方などの見本を示していた。子の方は4月に生まれたばかりで、首から頭にかけてのピンク色の産毛と背中に残るピンク色の羽が幼さを物語っているが、体の大きさは親と変わらない。どこからともなく、チャリンコを漕いだ手拭いオジさんが現れ、飼育している丹頂鶴一羽一羽について解説してくれた。まるでこの公園の主のような、そしてその言動からは丹頂鶴を心から可愛がっていることが窺えるオジさんだったが、勤めはじめてまだ二年という世話係の方だった。湿原展望台では湿原の眺めはさることながら、毛綱毅曠(Mozuna Kikoh, 1941–2001)の設計による湿原に群生するヤチボウズ(tussock)をモチーフにした展望台の建築そのものに興味が湧いた。すでに終わった花の綺麗な写真パネルがよかった。


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