2009-06-17から1日間の記事一覧

He is my favorite father.

どんな書物も書き手にとっては広い意味で、いや本質的に「日記」かつ「手紙」のようなものだという考えに取り憑かれている私にとって、それが誰に捧げられているかは特に気になるところだ。内容的に見てとれる相手と献辞に現れる相手とは同じとは限らない。…

日常と死刑制度

辺見庸「犬と日常と絞首刑」(2009年6月17日朝日新聞)が面白かった。辺見氏によれば、天皇制ともどこかで通底する死刑制度を容認するこの国で暮らすことは、根源的に暴力を容認する前社会的な世間(=「非言語系の感情的な閉域」)に立てこもり、引きこもる…