染織

真珠母色に関する注釈とネパールの五色の雲

Nepal, 2009 ©Goichi Kojima 昨日のエントリーで引用した志村ふくみさんの文章の一部に、補色と視覚混合に関する基本的な誤解が見られる、との指摘をストラスブールを拠点に世界中を旅する言語学者の小島剛一さんからいただいた。私も誤解していた。問題の一…

真珠母色の和音

色を奏でる (ちくま文庫) 「緑と紫はけっしてパレットの上でまぜるな」とドラクロワは警告したという。 緑と紫は補色にちかい色彩だが、補色どうしの色を交ぜると、ねむい灰色調になってしまう。この二色を隣り合わせに並べると、「視覚混合」の作用で、美し…

夏椿、ネクタリン、朝鮮姫黄楊、白樺染め、プラタナス、七竃

ナツツバキ(夏椿, Japanese stewartia, Stewartia pseudocamellia) ネクタリン(Nectarine, Amygdalus persica var. nectarina) チョウセンヒメツゲ(朝鮮姫黄楊, Korean boxwood, Buxus microphylla var. insularis) 未詳1 シラカバ(白樺, Japanese w…

夜叉五倍子と榛の木は別種である

コバノヤマハンノキ(小葉の山榛の木, Manchurian alder, Alnus hirsuta var. microphylia Tatewaki)の果穂 榛の木は染織の世界では夜叉五倍子(やしゃぶし)と呼ばれ、果穂は黒褐色を、樹皮は赤褐色を染め出すのに用いられるという。(追記)夜叉五倍子は…