ヤマガラシ、オオアマドコロ、シシガシラ

札幌、晴れ。風強し。空気がまた少し濁っている。藻岩山が霞んでいた。

原生林で見たことがあるような、よく見るとないような、黄色い花が目に留まる。ヤマガラシ(山芥子, Barbarea orthoceras Ledeb.)だった。別名ミヤマガラシ(深山芥子)。アブラナ科

Hさん宅の庭は開花ラッシュを迎えている。スズランやハクサンチドリをしゃがんで眺めていたら、その横にオオアマドコロ(大甘野老, Polygonatum odoratum var. maximowiczii)の白い蕾がいっぱいぶら下がっているのが目に入った。このオオアマドコロを、アイヌの人たちは根茎や果実を食用にしたという。アイヌ語名は「エトロラッキプ」。「エトロ(鈴)」「オ(そこに)」「ラッキプ(ぶらさがるもの)」。根は痔に,果実は胃弱に用いた。それ以外にも根茎を焼く,煮るなどして食べた。果実も食べた。一般には滋養強壮,強精剤として知られ,湿布薬としても使用するという*1

あるお宅の庭に小さなシダが数株植えられていて、以前から気になっていた。毎朝一瞥して通り過ぎていた。今朝初めてカメラを向けた。シシガシラ(獅子頭, Blechnum nipponicum (Kunze) Makino)か。丈は一番大きなもので30センチくらい。シダ植物は花がない分、花の分も葉の造形で「勝負」しているように感じる。放射状に伸びる羽状複葉はおそらく胞子をより効率的に飛ばすことを可能にした究極の機能美ではないかという気がした。

いつも高所にあって見上げるかっこうになるナナカマド(七竃, Japanese Rowan, Sorbus commixta)の花をある塀をよじ登って真横から接写することに成功した。花の径は5ミリ程度。こんなきれいな5弁花だった。


トウグミ(唐茱萸, Goumi, Elaeagnus multiflora var. hortensis)の蕾がようやく開き始めた。