『イメージフォーラム・フェスティバル2008札幌』はじまる


ディレクターの澤さんと再会する。

受付で撮ってもらった記念写真が貼付されたフリーパス券。ピースサインを忘れない大人げない私。

会場の北海道立近代美術館講堂で8本の映画を観た。それぞれに興味深かった。詳細はいずれ。今日のプログラムは以下の9本だった。最初の『SUNDAY』の上映に間に合わなかったのが非常に残念だった。

一般公募部門

  • SUNDAY[ 金東薫/ビデオ/10分/2007]
  • 新年10日間[ 栗原みえ/8ミリ/62分/2005-2007]

海外招待部門

日本招待部門

  • 野巫女[ 帯谷有理/ビデオ/8分/2007]
  • 酸っぱい畑[ 帯谷有理/ビデオ/7分/2007]
  • 波羅蜜多[ 帯谷有理/ビデオ/11分/2008]
  • Mystic Tube #1《揺れている、逃げている》[ 帯谷有理/ビデオ/15分/2008]
  • Silent Flowers Field[ 万城目純/ビデオ/10分/2008]
  • BABIN[ 平林勇/35ミリ(ビデオ版)/30分/2008]©2008VIPO

札幌プログラム

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中央のいい笑顔の方がかわなかのぶひろ

イメージフォーラム・フェスティバル2008』の公式カタログには三人の審査員の講評が掲載されている。そのうちの一人、イメージフォーラムの創設者であり、自身映像作家でもある、かわなかのぶひろ(川中伸啓)氏は、その冒頭で、全体的な印象として「ますます保守化しつつある時代を反映してか、既成の形式を突破しようという意欲が脆弱になりつつあるように思えた」と述べ、最後に今回は急遽来日がかなわなくなったジョナス・メカスのかつての「宣言」を引用し、檄を飛ばしている。

ジョナス・メカスが…

新しい映画だけが目的じゃない。新しい人間、それがゴールなのだ。おれたちは芸術を求める。だが、そのために人間がどうなってもいいわけじゃない。ピカピカした、ペラペラしたニセモノはもうゴメンだ。荒けずりでナマでいい、生きていてもらいたいのだ。バラ色じゃなくていい。血の色をした映画が欲しいんだ。

…と宣言したように、人間がますますないがしろになりつつあるこの時代の横腹に、規模は小さかろうと大きな風穴を開ける試みをみせて欲しいものだ…。
(「時代の反映だけでいいのか!?」)