5回目の雪かき

夕方まだ暗くなる前に雪が小降りになったのを見計らって今日5回目の雪かきをした。さすがに少々うんざりしながら。遠くの林からは強風が通り抜ける際に起こす音が巨大な生き物のうなり声か地鳴りのように響いて来る。思わずそちらの方に目をやる。時折強い風とともに樹々に積もった雪が吹雪のように襲って来る。思わず背中を向けてやり過ごす。突然、耳をつんざくようなヒヨドリの鳴き声が辺りに響き渡って、空を仰いだ瞬間、「生命」を感じた。そして風太郎はもういないんだと改めて思った。