アパート群解体現場にはアパートの跡形もない。そこはすでに解体現場ではなく、きれいな更地になりつつある。二台の大型ショベルカーが整地作業していた。こうしてあったものの記憶が少しずつ薄れて行く。建物が使い捨てられ取り壊されるように、場所の記憶もいったん白紙に戻されて新しく書き始められるかのようだ。写真でも撮っておかなければどんどん記憶の「隅っこ」に追いやられて行き、よほどの事がない限り、思い出すこともなくなるのだろう。古くなっても使い捨てられることなく、使いこまれつづけ、物質的にも記憶的にも底光りするような建物が好きだ。
向平さんちの萎み始めたチョウセンゴミシ(朝鮮五味子, Schisandra chinensis)の実。自然乾燥させて煎じて飲むんだという。
苅谷さんちのダイコン(大根, Daikon radish, Raphanus sativus)。「ダイコンはよく育ってるようですね」(三上)「寒くなってから太くなるんだ」(苅谷さん)
ハナトラノオ(花虎ノ尾, False dragonhead, Physostegia virginiana)
帆足さんちのキク(菊, Garden mum or Chrysanthemum, Chrysanthemum morifolium)たち
大内さんちのアサガオ(朝顔, Japanese morning glory, Ipomoea nil)
大内さんちのヤグルマギク(矢車菊, Cornflower, Centaurea cyanus)
まだルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus)の花が
道井さんは出かける際には二台の自転車を使い分けている。風の強い日には電動自転車。風のない日は普通の自転車。しかも、その日の足の具合によってサドルの高さをこまめに調節するという。今朝は風もなく穏やかな日和。道井さんは六段切り替えでスピードも出るという普通の自転車を漕いでお出かけした。「気をつけて!」「ああ!」