カメラ中毒


携帯カメラで豊平川にかかる南七条大橋の上から上流、南の方角を撮る。先日「遺影」を撮ったG7(http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20091012/p3)はシャッターボタンとズームレバーが馬鹿になり、各種機能ボタンが頻繁に機能しなくなった。ときどきシャッターも切れない。だましだまし使っていたが、とうとう修理に出した。三度目だ。買ったのは2007年8月21日。2008年の2月と7月に電源が入らなくなって修理に出した。メインの基板が壊れていてそっくり交換した。まだ二年あまりしか経たないが、あちらこちらに擦傷があり、見ようによっては、ぼろぼろだ。随分使い込んでますね、とキャノン・サービスセンターの窓口係のおにいちゃんに言われる。それとなく、G11を薦められるが、買い替えるつもりはない。とっくに保証期間は切れている。破損していない場合は、一律一万数千円の修理代がかかるという。迷わず、修理を依頼した。これで、少なくとも一週間はカメラなしの生活を送らなければならない。カメラを置いてサービスセンターを出た時、拳銃を奪われたガンマンみたいな(多分)手持ち無沙汰の心もとない気分になったが、すぐに思い直して、かつての、本来の、カメラなしの丸腰の態勢を呼び覚まそうとしていた。帰りの車の中で、ちょうど南七条大橋に差し掛かったときだった。橋の上で信号待ちしているとき、ふと右をみやると、豊平川の川面が煌めいていて、そうだ、携帯電話のカメラがあると思って、慌ててポケットから取り出して、少し操作にまごついてから、かろうじて一枚シャッターを押すことができた。カメラ中毒だ。