うららかな春日


セイヨウタンポポ(西洋蒲公英, Dandelion, Taraxacum officinale


昨日から気温が上がりはじめ、今日は朝からぽかぽかの陽気。ようやく春らしくなった。Tシャツ一枚でも散歩できそうなくらい暖かかった。そういえば、実際Tシャツ一枚でインラインスケートを飛ばす少女とすれ違った。春の風を纏っているようだった。空地の陽当たりのよい場所にタンポポが咲いていた。久しぶりに上野さんに会った。ご夫婦ともに散歩を始めたと聞いて嬉しかった。ご主人は数日前の散歩中にじゃじゃ丸という名のゴールデンレトリーバーに出会い、風太郎のことを思い出したと語ってくれた。餌台に飛来する野鳥の話になって、4月に入ってから急に雀を見なくなったと心配そうに話していた。そういえば、最近雀をあまり見ないなあ。



向平さんちの未詳の花



故塚本さんちの釣鐘水仙


向平さんに会った。お庭の桜や林檎や朝鮮五味子の樹の芽もやっと膨らんで来た。最近手に入れたというデジタル一眼カメラの話になった。向平さんも名前を知らない庭に咲く白い六花弁の花を撮らせていただいた。故塚本さんちの畑の隅っこに今年も咲いた釣鐘水仙?に形状は非常に似ている。


エルと散歩する長崎さんに会った。毎日散歩に出たがるが、15歳を過ぎて足腰が弱っているので無理させないようにしていると言う。長崎さんが近道しようとして道を曲がろうとすると、エルは全身で抵抗して動かなかった。近道しないでもっと遠くまで行きたいと訴えていた。最初はリードを引っ張って無理矢理近道させようとしていた長崎さんだったが、根負けして、笑いながら、エルの訴え通りに道を曲がらずに真っすぐに歩いて行った。風太郎もよくそういうことがあったなあ。



伊藤君と再会することができた。たんぽぽ公園でエゾノコリンゴの新芽の様子を観察した後だった。思慮深そうな見覚えのある少年が歩道を前から一人で歩いて来る。人違いかなと一瞬躊躇ったが、いや違いないと直感を信じて「伊藤君?」と声をかけると、その少年はハッと我にかえったように一瞬驚いた表情を見せたが、私だと分かるとすぐに笑顔になった。伊藤君だった。剣道の練習の帰りだと言う。3月のアイスキャンドル点灯でのすれ違いや彼が最近はまっているレゴの話や父上(id:w210)の話になった。


サフラン公園でそろそろ開花しそうなハクモクレンやまだしばらくかかりそうなライラックの様子を観察してから、公園に隣接する今年はまだ耕されていないトウモロコシ畑を通り過ぎようとしたとき、公園奥の東屋で歓談する佐々木さんと中野さんが目に入った。手を振ると、お二人とも気づいて手を振り返してくれた。


最近、小坂さんの姿を見かけない。


久しぶりに兵藤さんに会った。お庭でヒマワリの種を蒔いていた。 マヒワ(真鶸, Eurasian siskin, Carduelis spinus)用だと言う。私はマヒワを一度も見かけたことがないが、人気(ひとけ)のない時を見計らって一日中飛来するらしい。へー。

兵藤さんがこの土地に越して来たのは20数年前で、当時は家の前をキジ(雉)の親子がヨタヨタ歩いているのをよく見かけたと言う。最近は全く見かけないし、天敵のキタキツネも見かけなくなった、と。兵藤さんは野鳥の種類によって異なる餌台をいくつも工夫しているが、笊(ざる)を利用した餌台が前から気になっていたので尋ねると、なんとエゾリス用だと言う。

他にも、シジュウカラゴジュウカラやコガラなどの雀(カラ)類はとても人なつこいとか、冬の間は雪の中に地ネズミが迷路のような通り道を作って球根などが荒らされるとか、去年は野鳥たちにとっての山の幸が不作だったためにヒヨドリとシメの間など野鳥たちの間で餌を奪い合う激しいバトルが頻発しているなど、初耳の興味深い話を伺うことができた。ヒヨドリは本来食べるはずのない豚の脂身にまで手を出すようになったと言う。兵藤さんちのスモモ(李)の木の芽も膨らんできた。