キャノン・デミ(Canon Demi, 1963)。オリンパス・ペン(Olympus Pen, 1959)に後発したハーフサイズカメラ。ファインダー・レンズの隣にある大きな窓はセレンメーターの受光部。レンズはCanon SH 28mm F2.8。親父の遺品のカメラの一台。
二十歳の頃、このカメラを親父から借りて沖縄旅行に携行したことは忘れられない。本島だけでなく、石垣島、西表島にも渡り、各地で数多く撮影したはずだった。ところが、帰宅してから現像に出したフィルムには何も写っていなかった。直接の原因はフィルムの空回りだった、、。そんな失敗のせいで(もっとも、当時は素直に失敗と認めていなかったが)、しばらくは沖縄旅行を思い出すたびに、苦い思いがこみあげてきたものだった。