カラコギカエデ(鹿子木楓, Amur maple, Acer ginnala)
初夏に新葉の形状からイタヤカエデと同定したかなり弱っているように見えた異形の老木に会いに行った。北海道警察学校の敷地の近く、真駒内川のほとりに立っている。幹が根元近くで大きく二つに裂けたようにも、元々別の株が合体したようにも見えるが、一方の幹はおそらく雪の重みで弓なりに曲がり、しかもその先は折れている。折れた箇所は樹皮が大きく剥がれたままの痛々しい姿を晒しているが、予想以上に繁った葉がそこを半ば隠している。あれ? 何か変だな。葉の形状がどう見てもイタヤカエデのものではないことに気づいた。イタヤカエデの葉は扁平な五角形である。目の前の葉は細長く基部近くで三裂したものが大半である。裂けていない葉も混じっている。カエデはカエデでも、カラコギカエデだった。