Paris, I believe you:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、6月、168日目。


Day 168: Jonas Mekas
Sunday June 17th, 2007
7 min. 13 sec.

all about Paris
Hilton
! &
beauty of changing
one's mind --

パリス・ヒルトン
すべて!&
改心の
美しさ…

一般論として、人の心が変わることは悪いことではないどころかむしろ美しく最善のことであると語り始めるメカス。そして、2月21日のブリトニーの時と同じような浅はかな人間理解に基づいて、パリスの改心宣言をお笑いぐさ的に報道するだけのマスコミに対して強く異を唱えるメカス。「パリスが本当に改心したと言っているわけじゃない。パリスの改心宣言に対する懐疑的で否定的な態度に反対だと言いたいんだ」とメカス。

パリスの改心宣言は、BARKSによれば、次のようだった。

10日にパリスたっての希望によりABCニュースのニュースキャスターであるバーバラ・ウォルターズの電話インタビューを受けた。バーバラは11日に放送された番組の中で、「パリスは疲れているようだったけれど、自分が何を言っているかはちゃんと自覚していた」と話し、彼女の発言を次のように紹介した。

私はすっかり別人になったような気がします。以前はバカなふりをしていたけど、もうそれが可愛いく見える年でもありません。これからは行動を変えたいと思います。神様が私に新しいチャンスをくれたのですから

パリスはまた、チャリティ活動にも興味を示し、乳がん多発性硬化症の患者を助ける活動をしたり、病気の子供のための施設を開きたいとも語ったそうだ。

メカスのマスコミ報道に対する異論は、人間は突然、抜本的に変わりうるという真実を根拠にして、パリスの改心宣言を信じるという内容である。メカスは最後にきっぱりとした口調でこう結ぶ。「これは君のためだ、パリス。私は信じる。君を信じるよ。」

これはメカスによる「信頼」論であると思った。それは、3月31日に書いた「リンギスの信頼の思想」に通じる。危険と隣り合わせの勇気と分ちがたく結びついた信頼。