芙蓉?姫白蝶?

札幌、薄曇り。

藻岩山。少し霞んで見えた。

これは芙蓉(ふよう, Confederate rose, Hibiscus mutabilis)だと思う。昨年までは植物に碌に目を向けなかった私が、なぜかこれにだけは強く惹かれてよく見ていた。これを見る度に、作家中上健次の小説のなかに登場する「夏芙蓉」という架空の花を連想し、これを芙蓉だと思い込んでいた。いとうせいこう氏もここで中上健次の「夏芙蓉」と氏の酔芙蓉の思い出を重ねて書いていた。

今にも風に吹き飛ばされそうな真っ白な蝶を見た。ヒメシロチョウ(Leptidea amurensis)だろうか。羽が全体的に透き通っている。違うようにも見える。キアシドクガ(Ivela auripes)のようにも見えるが、脚は黄色ではない。未同定。生命が非常に薄い印象を受ける。