けやき(欅)、トドマツ(椴松)、トウキビ

札幌、薄曇り。風少しあり。蒸し暑い。

藻岩山。上空に薄い青空が覗くも、空気は湿気を帯びて重たい。東京から戻った娘に言わせれば、「涼しい、快適」だそうだが。

8月3日に、自信無げに記録した原生林のケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata)のほぼ全容。

地上から三分の一までの姿。ツタかエビヅルなどが絡み付いている。

ウロコ状に剥がれ落ちる幹が大きな特徴だ。同じように剥がれ落ちる木は、他には、リョウブ(令法, Clethra barbinervis)とナツツバキ(夏椿, Stewartia pseudo-camellia)、別名シャラノキ(沙羅の木)とプラタナス(鈴懸の木, Platanus orientalis)がある。なぜか惹かれる。

原生林のオオウバユリ(大姥百合, Cardiocrinum cordatum)には実がつきはじめた。

原生林に隣接する藻岩神社の境内では、高さ15メートルほどのトドマツ(椴松, Abies sachalinensis)が目立つ。トドマツはモミ属(Abies)。エゾマツ蝦夷松, Picea jezoensis)はトウヒ属(Picea)。

ニンニクのこれは何なのか、今まで透明のゼリー状に見えたよく分からない部分が、黒ずんできた。ニンニクは実を結ばないらいしいし、いわゆるニンニクとして食用にする部分は根茎だし・・・。

カボチャの花にミツバチが。

早いもので、昨日から、トウモロコシ畑の直売所では、もぎたてのトウキビ販売が始まった。今朝はそれを目当にポケットに小銭を潜ませて家を出た。メニューには5本で500円とある。バラ売りでは1本110円だそうで、2本注文すると、Sさんはやおら畑の中に分け入って、ごそごそしていかと思う間もなく(実はそのお姿が写真に写っているのが分かるだろうか)、立派な実を2本持って戻って、ワイルドなことに、そのまま私に差し出した。私の右手は風太郎のリードで塞がり、左手は風太郎のウンチを収納したバッグで塞がっていた。「あ、あの、袋かなにか、ありませんか」と懇願するような私の言葉に、「あ、そうね」とSさんは直売所の奥からキティちゃんが描かれたプラスチックの小さめの袋を持ってきてくれた。ついでに、目にとまった新鮮なニラの芽(一束100円)をまた買った。前回、7月31日に初めて買ったニラの芽(花ニラ)は、その日の晩飯のおかずにと、豚肉などと一緒に中華風に炒めたが、物凄く美味かったのだった。ちなみに、そのときいっしょに買った杏子の実は、アプリコット・ジャムにした。二瓶できた。これが、また酸味が利いて美味だった。

もぎたてのトウキビは30分以内に茹でるのが「鉄則」である、と昔誰かから聞いて今でも忘れない。なぜ30分以内なのか正確な理由は知らない。多分、風味が急速に落ちるのだろうと勝手に思い込んでいる。散歩から戻って、最優先にお湯を沸かし、10分ほど塩茹にした。今やオーソドックスな種、ハニー・バンタム?のようだが、美味かった。太陽の味がした。大地と太陽の恵みそのものであるという「意味」も味わった気がする。管啓次郎著『ホノルル、ブラジル』のたしか冒頭で語られていた中南米の文化の精髄としてのトウモロコシという話をちらりと思い出した。