a song for Petrarca:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、11月28日、332日目。


Day 332: Jonas Mekas
Wednesday, November 28th, 2007
2:34 min.

a song for
Petrarca ---

ペトラルカに捧げる

時も場所も出来事のカテゴリーも不明。比較的最近、どこかのギャラリーで、「ペトラルカに!詩人に!我に詩人を!」と絶叫し続けるメカス。左手にカメラ。前に突き出してリズムを取る右手に持つ小さなトランペットが映る。

メカスの「歌」に即興で伴奏する中心は、ドラムスのダリウス・ナウージョ(Dalius Naujo)ジャンベを叩くジュリアス・ジズ(Julius Ziz)がいる。他に、単独のクラッシュシンバルを叩く若者、ハーモニカを吹く若者、両手にタンバリンを持つ若者がいる。彼らを取り巻くように、仲間なのか、客なのか定かではない若者たちが疎らにいる。中には小型デジカメを向ける者もいる。

映像は小刻みに揺れ続けている。メカスは絶叫しながらも、かなり意識的にカメラを固定するように構えている。ときおり壁にカメラを向ける。壁には絵と写真の作品が並んでいる。どんな作品かは判別できない。

メカスは、そもそもこの365日映画シーリーズを愛する女性ラウラに365の詩を書きおくった14世紀の詩人ペトラルカ(Petrarca, 1304-1374)に捧げると宣言した(1月3日)。またペトラルカとラウラ(Laura, 1310-1338)の運命的な関係にかなり立ち入った検証も行った(4月6日)。