雪だるまの消息:雪とツララの墓標

連日の湿り気を帯びた雪。今朝は昨日以上に積もっていた。町内にはまだ除雪車も入っていなかった。車の轍と足跡が15cmくらいの新雪の中に続く。

レンズが曇っていた。

藻岩山頂上付近は完全に雪雲の中だった。大判はこちら(Mt. Moiwa, February 17th, 2008)。昨日は無風だったが、今朝が風がある。遠くでヒヨドリの啼く声が風の音に掻き消される。

また出逢った。シメ(蝋嘴、Hawfinch, Coccothraustes coccothraustes)の雌(♀)。今朝も独りだった。サクランボの樹の斜めの枝に落ち着き悪く止まっていた。

サフラン公園のコロラドトウヒ(Blue Spruce or Colorado Spruce, Picea pungens)。

散歩から戻り、朝食を済ませてから、雪かきをする。これが五つ道具。一番手前の真新しいツルハシは昨日買ったばかりのもの。十年以上使っていた古いやつが先日氷割りをしている最中に柄の根元からボキッと折れてしまったのだった。ホーマックで998円の品。

実は今日で十日目の雪だるまは連日の風太郎の襲撃によって半ば崩壊し、雪とツララの墓標と化した。その経緯は以下に。

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昨日お昼前に雪が止んだので、家の周りの雪かきをした。積雪10cmほど。やや湿り気を帯びた、でもそれほど重たくはない雪だった。雪かきの間いつものように風太郎を長いリードにつないで勝手に遊ばせていた。


雪を被ってマトリョーシカのような体型になった雪だるまに、案の定、風太郎は興味をしめし、その周囲をぐるぐる回っていた。そしてついに前脚をかけ、鼻を突っ込んで氷の部分を嗅ぎ分けて、ガリガリ食べ始めた。しまいには角(つの)まで食べた。後で、雪だるまのメンテナンスをしなければ。

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昨日は修復する暇がなく、今朝再び風太郎によって、雪だるまの頭部は完全に消失した。隣にあったツララ作品も崩壊の憂き目に遭った。しかたなく、とりあえず、そちらのツララの残骸を雪だるまの頭部の代わりに立てた。なにをやってるんだか、自分でもよく分からないのだが、結果的に「雪とツララの墓標」ができたのだった。