思わず、朝からフォントに目が行った


Chinese crab apple, Malus prunifolia or Malus×cerasifera

冬を超したヒメリンゴ(姫林檎)の実。札幌、小雨。今朝も藻岩山は見えなかった(→ Mt. Moiwa, 28th, 2008)。

タンポポ公園のクワガタムシ(鍬形虫, Stag beetle, Lucanidae)がようやく全身を現した。

散歩から戻り、簡単な朝食を済ませて、気にかけているチベット情勢の新聞記事を切り抜いていた。

すると、はらりと裏返った面の広告の大きなセリフ体の「C I」が目に飛び込んできた。それは某有名ブランド名の綴りの最後の二文字だったが、偶然「Corporate Identity」でもあった。非常にシャープなエッジと曲線の組み合わせが見事な造形だった。物差しを当ててみたら白い縁取りを入れてキャップハイト44mmだった。全体から受けるただ柔らかいだけではない独特の微かに棘のある印象は、目立たないが髭(セリフ)の鋭いエッジと豊かな大きな曲線と小さな曲線のバランスが絶妙に按配されているからだと分かった。もちろん、最初に打ち出したいコンセプトないしイメージがあって、それを形にしていったのであろうが、計算され尽くしていると感じた。いわゆるブランド品には興味はないが、こういう企業制定書体(Corporate Type)のような細部への配慮の積み重ねがブランドなるものの底力を形成するのだろうなという感想を持った。