私たちは川のように流れ、中心から離れ続けるだろう。そう、コロポックルとなって、周縁に見捨てられたものたちを探し、離反しあうものたちを引き合わせつつ、お互いの記憶を真に創造的な交通の場に捧げ尽くして、ふっと姿を消すのだ。
明後日早朝、夜行列車で札幌入りするid:hayakarさんを迎えるわれわれは、世界中の精霊、妖精、妖怪、トリックスターに守護されながら、また賢治、一穂、好太郎、百間 をはじめとする北海道や鉄道に縁のある芸術家、作家たちの魂をお伴にして、日高と石狩を、水際を辿りながら、幾多の川の口から口まで、巡礼する。その道行きは、『さすらい』や『パリ、テキサス』などヴィム・ヴェンダースのロードムービーの記憶を喚び出し続けることにもなるだろう。さしずめ『流離/ハバナ、イシカリ』である。
Habana? そう。というのも、われわれは最後には札幌のど真ん中の狸小路から一気にハバナ、キューバに飛ぶ!ことになろうから。サッポロは日本で「キューバに一番近い街」なんです。(実は最近知ったんだけどね。)