昨日、カミさんの言いつけで、一年ぶりに屋根の上にのぼった。昨年は11月3日だった。落ち葉の掃除のためである。雪国ならではの無落雪式(家の暖気で屋根に積もった雪を徐々に融かして排水口から地下に流す仕組み)の平らな屋根なので、樋(とい)に落ち葉が溜まって、放っておくと、排水口が詰って、大変なことになるからである。雪の重みで家が潰れる危険性がある。
大きな30リットルのゴミ袋とホウキとチリトリを持って上った。久しぶりの屋根の上は気持ちがよかった。何と言っても見晴らしがいい。朝の散歩では遮られる視界がぐんと開け、藻岩山の全貌を見ることもできる。豊平川が遠く石狩川に合流し、さらに遠く石狩川が日本海に注ぐ河口あたりまで見える、わけはない。が、そんな気分であった。
落ち葉はゴミ袋一杯になった。下からは「オレものぼりたい」という風太郎の吠える声がずっと聞こえていた。