空知川


空知川。赤平橋から下流を望む。



赤平橋



赤平市大町。国道38号

空知 そらち

 空知川石狩川中流に東から注いでいる大川で、石狩川筋第一の長流である。またそれから名を採った空知郡は、空知川筋ばかりでなく、石狩川中流東岸地帯を含めた大郡である。永田地名解は「空知郡。原名ソーラプチ(so-rapchi)。滝川と訳す。此川大瀑あり、故に名く。本郡のアイヌをパニウングルと云ふ。中川人の義」と書いた。
 この川の中流に現称空知大滝があり、何条にも分かれて落ちているので、この川をso-rapchi-pet(滝が・ごちゃごちゃ落ちている・川)と呼ばれ、和人がそれをソラチと呼び空知と当て字したのであった。

  山田秀三『北海道の地名』北海道新聞社、1984年、65頁

赤平 あかびら

 赤平市滝川市の東隣の土地。従来赤平はフレ・ピラ(赤い・崖)の半訳地名だと書かれて来たが、赤平市に長い田中吉末氏の著書によれば古くからアカピラであったという。氏は明治21年の道庁版原野区画図では、今の滝川公園の沼の崖がアカピラと書かれている。また同年入植した人が、後に土地払い下げ願いを出した時には「赤掌」と書いた等の根拠を挙げられた。
 明治21年はこの辺ではやっと人が入りかかった時代で、そのころに半訳地名を使っていたとは思えない。元来がアイヌ地名であったろう。あるいはワッカ・ピラ(水・崖)ぐらいの名であったろうか。

  山田秀三『北海道の地名』北海道新聞社、1984年、66頁


参照