ルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus)の葉
牧野さんちのシオン(紫苑, Tatarian aster, Aster tataricus)
途中で苅谷さんに会う。畑仕事で痛めた腰はすっかりよくなったというが、傘を杖がわりにゆっくり歩いていた。しばらく一緒に歩きながら、「思い出はどんどん薄れて行く」と言う苅谷さんに、戦中戦後の昔話をちょっとだけ聞く。苅谷さんは戦時中十代半ばで北海道を離れ、福岡の炭坑で一年半働いて敗戦を迎え、仲間二人と着の身着のまま貨物列車を乗りついで一週間かけて北海道に戻ってきた。飯も満足に食えなかった、地獄だった、よく死ななかった、よく生きておった、捕虜、武装解除、友達なんておらんかった、コーリャン、敗戦後もしばらくはコメの飯は食えなんだ、虱、、。こんなフレーズが次々と飛び出す地の底を這うような生活について、ご本人はいたってあっけらかんと観た映画の話でもするように楽しそうに語る。話しているうちに当時の光景が次々と思い浮かび、懐かしんでいるようでもあった。ゴリラポッドは使わなかったが、記念撮影する。「綺麗に撮れるか?」と意外な反応だった。後日写真を届けることを約束した。そう言えば,辛かった時に何か歌を歌わなかったか、を聞きそびれた。今度会った時に聞こう。
イチョウ(銀杏, Ginkgo, Ginkgo biloba L.)と太陽
キク(菊, Garden mum or Chrysanthemum, Chrysanthemum morifolium)
ノラニンジン(野良人参, Wild Carrot, Daucus carota)