帽子が突風に飛ばされた朝

天気に良い悪いはない。どんな天気もそれぞれに味わい深い。そんなことを身を以て教えてくれたのはジョナス・メカスだったか。雨の日は雨に濡れなければ、雨の日のいい写真なんか撮れっこない。そう教えてくれたのは藤原新也だったか。雪のなかでは心を雪よりも白くしなければ何も見えないことを教えてくれたのは小島一郎だったか。風の強い日には森や林や建物が巨大な竪琴になって奏でる音楽に耳を傾けられるようにならなければ、自然や都市について語る資格などないことを教えてくれたのはソローだったか。今朝は強い風に霰(あられ)混じりの雪が降っていた。空がごぉー、ゴォーと鳴る音を録音しているときに、突風に帽子を飛ばされた。帽子は士反(したん)さんちのお庭まで飛んで行った。士反さんはお留守だった。ちょいと失礼してお庭の帽子を回収した。士反さん、失礼しました。大槻さんに昨日撮った笑顔の写真を届けた。大変喜んでいただけた。



キタコブシ(北辛夷, Kobushi Magnolia, Magnolia kobus var. borealis



アジサイ(紫陽花, Hydrangea, Hydrangea



たんぽぽ公園のアジト跡とちっちゃくなったアイスキャンドル



道井さんちの前の歩道に大きな松毬が落っこちていた。庭木にぶら下がっていた道井さんの作品「松毬」だった。元に戻しておいた。



イチョウ(銀杏, Ginkgo, Ginkgo biloba L.)の枝



伐採され放置されたままのプラタナス(紅葉葉鈴懸の木, London plane or Sycamore, Platanus acerifolia



帽子が飛ばされた vol.1, 22sec.



帽子が飛ばされた vol.2, 61sec.