2006-10-18から1日間の記事一覧

未だ見ぬHASHI展への思い

ウィトゲンシュタインのいう「論理空間」。現実に成り立ちうるすべての可能性の空間。それは必然の相において世界を見る眼に映るであろう空間。そこには「偶然」はありえない。すべては必然。ただし、何がいつ起る、成立するかは、別問題だ。やはりそこに「…

模型飛行機とオニーサン:奄美自由大学体験記15

奄美大島は、島尾敏雄さんの観察を私なりに敷衍して言えば、自然の「廃墟」の上に営まれる生活を構成する多層な時間の流れがいわば瞬間冷凍されたかのような、太古からの異質な幾つかの時間がまるで地層のように折り重なって「見える」ような、そんな類い稀…

寄物(よりもの):奄美自由大学体験記14

少しずつ奄美の精霊のパーワーが落ちて来ているような気がする。日本の邪気に圧され気味だ。いけない、いけない。ここが踏ん張りどころ。記憶を想起することは本当に難しい。島尾敏雄さんは半世紀前に「毒素」という強烈な言葉で表現したけれど、現在も、い…

サトウキビの葉のそよぎ:奄美自由大学体験記13

アマミから戻ってからの私のかなり内向的な姿勢を評して『横浜逍遥亭』の中山さんが、あるやりとりの中で、「常ならぬ神経のそよぎ」という言葉を使われていて驚いた。最近、なぜか「驚く」ことが多いのだが、その中でも一番と言っていいくらいに驚いた。と…