ウィトゲンシュタイン著『論理哲学論考』

受講生の皆さん、こんにちは。
今日2回目の授業では、
1)ウェブサイト「三上研究室」とブログ「三上のブログ」へのアクセスの仕方と利用法について、
2)ウィトゲンシュタイン著『論理哲学論考』の読み方、
そして
3)主張の<つながり>としての論理の働きを感じてもらいながら(これについては説明できなかったので、次回「接続構造」を参考にして詳説します。配付した資料を必ず持参してください)、変えることのできない「事実」の総体としての「世界」の把握から出発して、どうやって可能な事態を考えることができるようになるのか、について浅く触れました。

私の解説が話題の内容(「自殺」)にやや引っ張られすぎた感があり、皆さんの感想もそれを巡るものが多く、また「世界」、「事実」、「言語」、「可能性」に関する誤解も多かったようです。次回はその辺りをしっかり押さえてもらえるように、時間を割いて解説します。また、アルフォンソ・リンギス著『何も共有していない者たちの共同体』からの抜粋資料に関しては、死にゆく人を看取る「必然性」をめぐるリンギスの思考の展開の<つながり>を解説しますから、前もって一読しておいてください。