世界を相手にインテリジェント・マップを作る

受講生の皆さん、こんばんは。
今日の授業は教室変更に伴う予想外のトラブル続きで、皆さんには大変迷惑をかけてしまいました。ゴメン。実は大講堂の設備の不良のため、次回から教室を元の3001に戻します。掲示もされるはずです。受講生数からは十分収容可能だということですが、念のため、早めに前の席を確保することを勧めます。

さて、今回の授業の内容は、
1)菊池成孔のドキュメンタリー番組を、「憂鬱を官能に変える作法」という観点から見る、そして番組構成を「情報の編集」という観点から見通し、制作者側の視点を自分の中に持つこと、
2)人類の起源に遡る「想像力」の働かせ方と現在の話題(今日の資料は「ロナウジーニョ」でした)を「情報文化論」的な視点で読み解くことを自分の中で両立させること、
3)情報文化論がカバーする広大な領域を明確なイメージとして把握すること、でした。

尻切れとんぼ気味に終わった3)に関しては、配布した資料、または「三上研究室」によく目を通しておいてください。一番大切な点は「世界を相手にインテリジェント・マップを作る」に書いてあります。次回改めて解説しますが、簡単に言えば、現在の「私(自分)」を形作り、取り囲むすべての「情報」を空間的に最大のスケール、、時間的に最長のスパンでつかまえるということです。言いかえれば、空間的には、脳の記憶から書物、絵画、音楽、彫刻、建築、都市等々にいたる外部記憶の配置、そして時間的には、人類史、生命史、そして宇宙の起源にいたる情報の連鎖(逆に言えば継承)を私たちがそこで生き、立ち向かう「世界」のイメージの基本に据えることです。

今回は極めて短時間で書いてもらった感想文でしたが、キラリと光る文章が多かったのに感動しました。それらを使って授業をしたいほどです。感想文ベストテンをサイトの方に匿名で掲載しようかと思案中です。

次回は連休明けになりますが、3)の解説の後、「意味の動物」としてのヒトの誕生に入る予定です。とりあえず、よい連休を過ごしてください。