ヘチマ、キダチアロエ

札幌、晴のち薄曇り。蒸してはいないが暑い。

毎朝家を出てすぐ、隣家の主人を失った廃庭の植物たちを一通り眺める。今朝は通りに面した一角に地を這うように生い茂るヤマブドウ(山葡萄, Vitis coignetiae)の葉の隙間からすでに「干しぶどう」と化した実が見えた。他はまだ未熟で青々としているのに。

藻岩山。ちゃんとケアしたお陰で、左股関節の痛みは少し和らいだが、いつものペースでは歩けない。ゆっくり休み休み歩く。その分、目にとまるものがいつもと違う。

枯れたノラニンジンの花をまるでベッドのようにして、7月23日に初見を報告したアカスジカメムシ(Graphosoma rubrolineatum)が休んでいるように見えた。

空き地の前を通るたびに、雑草たちの楽園が目にとまるが、オオアワダチソウ(大泡立草, Solidago gigantea var. leiophylla)、イタドリ(虎杖, 痛取, Fallopia japonica)、ノラニンジン(Daucus carota)しか識別できない。その他をパッと識別できるようになりたい。

通りに面したとあるスペースに、フリーのテイクアウト・コーナーが設けられていて、目を見張った。ブロックの穴にフライパンの柄が刺して立てかけてあって、「ご自由にお持ちください」と丁寧に書かれた紙が貼付けられていた。鉢植えのサボテンのイラストが可愛い。サボテンやアロエなどの小ぶりの観葉植物が20〜30鉢が寄せ置かれていた。

あるお宅の庭に巨大な、50センチくらいの長さの実、これはヘチマ糸瓜, Loofah, Sponge gourd, Luffa aegyptiaca)だろうか、を見る。ヘチマにしては表面に筋もなく、大根のようにつるっとしているように見えた。

タンポポ公園のムクゲ木槿、槿、Hibiscus syriacus)の木にはなぜか一輪しか花が咲いていなかった。今朝それは萎れていたが、かえって美しく見えた。

先日灰色カビが発生していることを記録した定点観測している日本ナシ(Nashi Pear, Pyrus pyrifolia var. culta)の実が複数アスファルトの路上に落っこちていた。まだ自然に落ちるほどには生長していないので、誰かの悪戯だろう。

同じように観測している西洋ナシPear, Pyrus communis L.)は順調に生長し、枝はすでに限界を超えるほど大きく撓んでいる。

実は、今朝風太郎の右前脚の一部の毛が抜け、赤く晴れた皮膚が露出しているのに気づいた。散歩から戻り、カミさんと応急手当の方法を検討したが、下手な殺菌、消毒薬を塗っても、すぐに舐めてしまうので、自然のアロエがいいのではないかという話になり、そういえば、アロエが無料ですぐに手に入る場所があるということで、上記の場所へ駆けつけて、手頃なキダチアロエ(Aloe arborescens)の鉢植をいただいてきて、早速その葉の汁を患部に塗布した。ついでにサボテンの鉢も一ついただいてきた。