Happy Birthday, Sebastian!:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、12月9日、343日目。


Day 343: Jonas Mekas
Sunday, December 9th, 2007
3:10 min.

Sebastian, Kubelka,
and a French speaking
dog ---

セバスチャン、クーベルカ
そしてフランス語を話す
犬。

最後に字幕「Happy Birthday, Sebastian!」が入る。ジョナス・メカスの息子のセバスチャン・メカス(Sebastian Mekas)は1981年生まれだから、26歳になったわけだ。

今日の映像は、セバスチャンがまだ10歳くらいの頃の、とあるレストランでの団欒のひとときを撮影したもの。15年ほど前、1990年代前半である。11月3日に誕生日を迎えた娘のウナ(Oona Mekas, 1974-)、そして珍しく妻のホリス・メルトン(Hollis Melton)が同席している。親友のクーベルカ(Peter Kubelka, 1943-)も一緒。

セバスチャンの左隣、クーベルカとの間に一匹の犬がおりこうさんにお座りしている。目はテーブルの上の料理に釘付けだが、必死に欲望を堪えているのが分かる。クーベルカの飼い犬のようだが、定かではない。クーベルカは、「犬は言葉を話すんだよ」とホリスに向かって語る。「彼はフランス語が分かるんだ。」その犬は堪え切れなくなって、テーブルの上の料理に顔を近づける。すると、クーベルカが「ダメ、ダメ、アッシー」と軽く右手で制する。セバスチャンはアッシーの頭を撫でる。アッシーはセバスチャンの顔を舐める。メカスの右隣にウナ、左隣にホリス。

突然、極端にズームアップした白い煙のように見える映像に変わる。音声は同じレストランの店内だ。何だろうと思って見ていると、カメラはズームバックして行き、それは店内の壁際に置かれた大きな水槽の酸素ポンプから出ている細かい泡だったことが分かる。