マサオ君の庭の思想2


Derek Jarman's Garden

Derek Jarman's Garden

Derek Jarman's Garden (60th Annivers (60th Anniversary Edition No 7)

Derek Jarman's Garden (60th Annivers (60th Anniversary Edition No 7)


マサオ君はかねがねデレク・ジャーマンの庭がひとつの理想であると呟いていた。マサオ君に「庭の思想」と言えるものがあるとすれば、その淵源はデレク・ジャーマンの庭に出会ったときの衝撃にまで遡るようだ。原発直下の放射能に汚染された土地にせっせと草花を植え、それはそれは美しい庭を作り上げたデレク・ジャーマンの行為のなかに、現代における「庭の思想」の核心を見たらしい。地球上で最も穢れた場所に住みそこを浄化するようにして、何かを祈るようにして庭を作ること。それは放射能汚染の危険も顧みずにチェルノブイリ周辺の村々で生活する人々にも深い所で通底するもののようだ。マサオ君が感じている庭とは地球のことなのかもしれない。


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