煙突

昨日少し降り積もった雪はほとんど解けて消えた。車で出勤途中、窓越しに愛しのハナに挨拶する。認知されなかった。職場の6階の窓から札幌の南西方面の山並みを眺める。標高600メートル弱の藻岩山の雪は消えた。わずかにスキー場のゲレンデが薄らと白い。藻岩山の背後に連なる山並みでも、1000メートル級の山々の頂上付近がわずかに白いだけ。大小二つの煙突から白煙が昇っているのが目に留まった。なぜか煙突に惹かれる、気になる。大きな紅白縞模様の煙突はかつて「現代の灯台(のひとつ)」と勝手に名付けた駒岡のゴミ処理場のものだ。小さな煙突は初めて見た。未詳。何が燃やされているのだろう。ゴミ処理場の煙突から昇る煙はゴミとして捨てられる前の様々な物を連想させる。ゴミを出すのが当たり前の暮らしや社会のあり方を思う。ゴミという概念も存在もない暮らしや社会からの距離を思い、一瞬呆然とする。自分自身の生活を振り返ってみても、ゴミを全く出さないことは不可能に近いと観念する。量を減らし、出し方を工夫するしかない。