わけあって、可愛い雪男の着ぐるみを探していたら、昭和30年(1955)に公開された本多猪四郎監督の映画『獣人雪男』に行き当たった。撮影で使われた雪男の着ぐるみが、俳優兼特殊技術専門の造形家である大橋史典(上の写真で着ぐるみから顔だけ出している人物)による苦心作であったことが検索にかかったのだった。しかし、私の探しているイメージの着ぐるみからはかけ離れていた。ところで、この映画のことは全く知らなかった。それもそのはずで、『獣人雪男』は、『ゴジラ』(1954年)、『透明人間』(1954年)、『ゴジラの逆襲』(1955年)に続く、戦後のいわゆる東宝特撮映画の第四弾であったが、差別表現が含まれることを理由に、再上映もテレビ放映もソフト化もされてこなかったという。いわば封印された映画だったのだ。封印の理由にも触れたいくつかの記事が目にとまった。
- 「『獣人雪男』映画怪獣列伝」(『怪獣爆裂地帯!!〜昭和の怪獣専門ブログ〜』2008/2/25)
- 『獣人雪男』(Wikipedia)
- 「『獣人雪男』(1955)差別表現?のため封印されている『ゴジラの逆襲』後の東宝特撮映画」(『良い映画を褒める会』2008/01/18 01:12)
- 「これは理不尽だ!米国版『獣人雪男』」(『高木マニア堂』2010年01月13日)
- 「はみだし映画 山岳系」(『クズビデオ49日』)
下のリンク先でダイジェスト版を見ることができた。意外にも思わず引き込まれた。
しかし、私が求めているのは、やっぱりこんなイメージの着ぐるみである。