美唄川


美唄川。元村橋付近。



美唄川上流にある美唄ダム(通称「びばい湖」)



沼貝神社(ぬまかいじんじゃ)美唄市字光珠内。

美唄 びばい

 市名、川名。西は石狩川、南は三笠市と北村、北は奈井江町の間を占める土地で、美唄川が流れている。初めは市来知(三笠市)の管轄下であったが、明治28年沼貝村の名で独立。大正15年美唄町と改称、昭和25年市制を施行した(沼貝はピパイの訳名)。
 ピパ(沼貝・からす貝・川真珠貝)は昔は食用に供し、殻の厚いものは穂を摘むのに使った。ピパのつく地名は全道に多い。
 ここは古くからピパイで、元来は美唄川の名であったろう。永田地名解はピパ・イ(沼貝・川)と訳したが、イという語尾は名詞の後につかないので説明としては変だ。松浦図ではヒハオマナイ(pipa-oma-nai からす貝・ある・川)で自然な形である。また駅名の起源昭和29年版は美唄に近い形を考えてかピパ・オ・イ(からす貝・多い・処)の転訛と書いた。母音が二つ続くとその一つを落として呼ぶことが多いのでピパイとなる。巧い説明である。

  山田秀三『北海道の地名』北海道新聞社、1984年、45頁