地名

プラットホーム

追分駅 追分 おいわけ これは純日本語地名。安平川の一つの源流であるポナピラ(ポン・アピラ川)沿いの土地であるが、岩見沢に出る街道と夕張川筋に出る街道の追分(分岐点)である。国鉄(現JR北海道)室蘭本線と夕張線(現石勝線)の分かれる処でもある。…

精進川(樋門橋)

中の島通から上流を望む 中の島通から下流を望む 精進川樋門橋付近から上流を望む 豊平川に合流する川尻。幌平橋の百メートルほど北側。釣り人あり。 幌平橋。冷たい風の中、少年が豊平川を眺めていた。 精進川(しょうじんがわ)の来歴 精進川は南区の澄川…

地名マカオの由来

マカオで道草 「道草」にひかれて本書を手にした。「道草を食う」と言えば、目的地へ行く途中で道端に生えている草に目を留めたりして無駄に時間を費やす行為を意味する。しかし、人間の最終ゴールは死であると考えれば、道草こそが生の意味であるようにも思…

石狩川

石狩川右岸、河口近く。幾つもの境界の重なりに惹かれる。 石狩 いしかり 道央を豊かに流れる石狩川は、北海道の心臓であり、大動脈だ。石狩は元来は川の名であるが、地方名、旧国名、町名としても使われた。もちろんアイヌ語から来た名であるが、どうしたも…

風の丘で

(風の強い日だった) 望来の丘から石狩湾の向こうに増毛山地を望む。暑寒別岳(1491m)、群別岳(1376m)、南暑寒岳(1296m)、浜益岳(1258m)、雄冬山(1198m)、惠岱岳(1061m)、群馬岳(971m)、王滝山(1038m)、浜益御殿(1039m)等。 望来 もうらい…

水のない川

札内高原館(旧札内小中学校)。美味しい牛乳、乳製品、酪製品を製造、販売している。 札内原野 さつないげんや 登別川中流の西側一帯は広い緩傾斜の土地で、札内原野と呼ばれていた。一面の火山灰地なので雨が降っても吸い込まれて水のない処であったが、近…

カムイヌプリ、幌別川(胆振)、来馬川

幌別(ほろべつ)駅 幌別駅前からカムイヌプリ(750m)を望む。 来福橋(らいふくばし、道道144号)の袂から幌別川の上流を望む。カムイヌプリ(750m)の左奥にまだ雪が残る鷲別岳(別名室蘭岳、911m)が見える。幌別川の水源は写真には写っていない幌別岳(…

美々川

松美々橋から上流、下流を望む。鶯が鳴いていた。 美々 びび 千歳市内の地名、川名。千歳飛行場の台地から苫小牧側に下りた湿原の処が美々である。美々川はその低湿な葭原を曲流してウトナイ沼に注いでいる。永田地名解は「ペッ・ペッ。川・川。支流多く且屈…

鵡川

鵡川橋の袂(右岸)から上流を望む。対岸の傍の浅瀬に白鷺が佇んでいた。河口に近づけなかったのが残念だった。 鵡川 むかわ 胆振東端の川名、町名。語意ははっきりしない。昔から説が多いのであった。 上原熊次郎地名考は「ムカなり。即水の湧くといふこと…

厚別川(日高西部)

厚賀橋の袂(左岸)から河口を望む。中州には鴎が群がり、河口に架かる日高本線の鉄橋を一両編成のキハ160形気動車が通過した。 (日高西部)厚別 あつべつ 厚別川は新冠郡新冠町と沙流郡門別町の境の川である。「あつべつ」のような地名が道内の処々にある…

塩谷海岸の北ホテル

先日、北ホテルのオープンテラスで上海出身の気さくな人柄のオーナーの陶さんと歓談しながら誰のものでもない空と海にむかって水で乾杯した。 塩谷 しおや 小樽市内の字名、旧村名。塩谷の起源ははっきりしない。松浦武四郎の資料もシウヤと書いたりシホヤと…

祝津

祝津漁港、小樽市祝津 豊井浜、小樽市祝津 祝津 しゅくず 小樽湾の西北角の土地の名。前のころは「しゅくずし」と呼んでいた。元禄郷帳にも「しくずし」とあり、古い時代からコタンのあった処らしい。上原熊次郎地名考は「シクズシ。夷語シクトゥルなり。則…

星置川

望洋橋から星置川河口と水源のある手稲山(1023.1m)方面を望む。小樽市銭函 星置 ほしおき 小樽市東部の地名、川名。元来の星置川は、手稲山塊の北端天狗山から北東流して清川となり小樽内川となっていて、そこが後志、石狩の境であったが、後に清川とは切…

オコバチ川(妙見川)

おこばち川(妙見川 みょうけんがわ) 小樽市街のまん中の繁華街を急傾斜で流れている川。妙見川という名は、昔の川尻近くに妙見堂があったからであろうが、「おこばち」という他に例のない名がどうにも気にかかる。西蝦夷日誌には、北からイロナイ、ポンナ…

LIFEGUARD

LIFEGUARD、小樽市銭函 銭函 ぜにばこ 小樽市東端の市街地の名、川名。和人の付けた地名。杉浦氏西蝦夷日誌に「此処鯡(にしん)多くして何時も漁事有てよろしき故かくの如く号けしものか」と書いた。現代流に言えば「ドル箱」の土地なのである。アイヌ時代…

ポン・イタンキ

イタンキ浜海水浴場、室蘭市東町 イタンキ 室蘭市内の海岸名。鷲別岬(ワシペッ・ノッ)から西側の、砂浜地帯の称。間にイタンキ岬、通称鯨岩があって、東側の浜がポロ(大)・イタンキ、西側がポン(小)・イタンキと呼ばれた。地名伝説は、あるアイヌが海…

長流川、三階滝川

長流川。老山橋から上下流を望む。 長流 おさる(長和 ながわ) 川名、地名。胆振では鵡川に次ぐ第二の大川である。永田地名解は「オサレ・ペッ。急流川。直訳投げる川」と土地の人の話を聞いたらしい解を書いたが、恐らく後人の説であろう。私が付近の古老…

絵鞆半島外海岸

先日、高齢の岳母をドライブに連れ出して断崖絶壁の続く絵鞆半島の外海岸線を巡った。見晴らしのよい場所に停車して外海を望む度に「何十年ぶりかしら」、「こんなに綺麗だったなんて」と呟いていた。 絵鞆半島(えともはんとう)は、北海道室蘭市南部に位置…

美唄川

美唄川。元村橋付近。 美唄川上流にある美唄ダム(通称「びばい湖」) 沼貝神社(ぬまかいじんじゃ)。美唄市字光珠内。 美唄 びばい 市名、川名。西は石狩川、南は三笠市と北村、北は奈井江町の間を占める土地で、美唄川が流れている。初めは市来知(三笠市…

空知川

空知川。赤平橋から下流を望む。 赤平橋 赤平市大町。国道38号 空知 そらち 空知川は石狩川中流に東から注いでいる大川で、石狩川筋第一の長流である。またそれから名を採った空知郡は、空知川筋ばかりでなく、石狩川中流東岸地帯を含めた大郡である。永田地…

尻別川

尻別川。上尻別橋から下流を望む。 尻別川。上尻別橋から上流を望む。 尻別川の畔の農家 上尻別橋から尻別岳(1107.4m)を望む。国道276号。 尻別川 しりべつがわ 尻別川は北海道三番目の大河で、水源は支笏湖の西斜面。後方羊蹄山(三上注:しりべしやま。…

室蘭街道、登別海岸通

白老郡白老町大町の海岸、室蘭街道(国道36号) 白老 しらおい 町名、川名。永田地名解は「シララ・オ・オイ。潮汐多き処。此川潮多く上るを以て名く。一説シラウ・オ・イ。虻・多き・処。虻の多く出る他より早し。故に名く」と書いた。秦地名考や上原地名考…

植苗、社台、室蘭

植苗駅(JR千歳線)、苫小牧市 苫小牧市植苗 植苗 うえなえ ウトナイト沼(通称ウトナイ湖)の北一帯の土地の名。美々川(びびがわ)の中流に東から入っているウェン・ナイ(悪い・川)から出た名らしい。ウェンナイは道内至る処にあった川名であるが、何で…

大白鳥、菱喰、小椋鳥

オオハクチョウ(大白鳥, Whooper swan, Cygnus cygnus)。ウトナイ湖、苫小牧市。 ヒシクイ(菱喰, Bean goose, Anser fabalis)。ウトナイ湖、苫小牧市。 ウトナイト沼 ウツナイフト(美々川と勇払川の合流地点の北側)から北に溯った処の沼。札幌から苫小…

塩釜のカモメ

塩釜の海岸。北海道様似郡様似町字鵜苫。2011年9月1日撮影。 「塩釜」という地名が目に飛び込んできて思わずあたりを見廻していた。それらしい痕跡は当然のごとく見当たらなかった。一羽のカモメが目の前を横切った。震災で大きな被害を受けた宮城県塩竃市は…

ワッツのエーデルワイス・ファーム

エーデルワイス・ファーム。1920年代ドイツの製法を継承発展させた独自の長期氷温熟成法を誇る本格的な食肉(ハム、ベーコン、ウィンナー等)直売店。北海道北広島市輪厚(わっつ)。 エーデルワイスはドイツ語エーデルヴァイス(Edelweiß, Edelweiss)の英…

長閑なバス停

北海道白老郡白老町字社台 社台 しゃだい 白老町内の地名、川名。永田地名解は「シャ・タイ・ペッ。前・林・川。蝦夷紀行にシヤタイペツの流あり、夷村あり」と書いた。シャ(サ)は前のことであるが、地名では、浜の方を指す。「sha-tai-pet 浜側の・林の・…

神が美しく作った川(イシ・カラ・ペッ)、乾く大きい川(サッ・ポロ・ペッ)

自分が住む土地のことをよく知らないことを折りにつけ痛感してきた。ごく当たり前に、札幌に住む、という。広くは石狩、さらには北海道に住む、という。しかし、「札幌」、「石狩」、「北海道」と呼ばれるようになった土地のことを私はまだほとんど知らない…

ユーパロ、シューパロ

札幌から車で東に一時間半くらいのところに夕張(ゆうばり)という市がある。夕張市は2006年6月に財政破綻し、2007年3月に財政再建団体入りした事実は耳に新しいと思う。映画好きの人なら、夕張と聞いて、『幸せの黄色いハンカチ』(1977年)を思い出すかも…