作り直すSarah Sze:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、53日目。


Day 53: Jonas Mekas


Thursday February. 22nd, 2007
2 min. 15 sec.

At PS1 party
I meet Sarah Sze.
We talk about the
installation art.

PS1のパーティー
サラ・ジー(1969-)に会う。
インスタレーションについて
話す。

元小学校(Public School 1)の校舎を再利用するMoMAの分館のようなPS1で開催されたパーティー。賑やかな雰囲気の中、ワイングラスの向こうにメカスのカメラが上向きに捉えるサラの表情はリラックスしていて、終始ナチュラルな笑顔で、オープンな姿勢で、素敵だ。「アビニョンで見たわ。信じられなかった」という世間話からインスタレーションの美術館との関係に関するつっこんだ話題まで、メカスのやや強引な質問にも、堂々ときちんと答える。過去の作品のピースを再利用して「作り直した」。"remade"というサラの言葉が印象的だ。

当たり前のことだが、他人の言葉にちゃんと耳を傾け、その真意を的確に聞き分け、それに過不足なく応じる。足りなくもなく、過ぎもしないバランス感覚。それは彼女のインスタレーション作品にも現れている。膨大な数の雑多なピースから構成される彼女の作品には不思議な有機的な統一感が感じられる。ちょっとガウディーを連想させる。一個一個のピース、断片に「全体」を見る深く繊細な眼を強く感じさせる。

サラ・ジーの24作品の写真ギャラリーはMarianne Boesky Galleryで。

2004年金沢21世紀美術館で展示された作品「アート・オブ・ルージング」の写真はここ

次の三人の方の言葉からもサラ・ジーの作品世界のクオリティが伝わってくる。

2006年5月ウェブデザイナーの谷口奈美恵さんによるサラ・ジーのセントラルパークにある作品"Corner Plot"についてのコメント。http://blog.iseeny.com/aos360blog6/catid_346_blogid_86.html

1990年以降、Sarah Szeの彫刻美は現代アートのアイコニックへと移行した。Site SpecificよりもSpace Specificというカテゴリーが当てはまるアートワーク。作品のマテリアルには、毎日の生活に潜んでいるもの、道端にたたずんでいるもの、ギャラリーの一角に置かれているもの、土にうもれているもの、窓の枠からはみ出ているものなどの集積である。それら何百という単位の破片を彼女独自の思考により構築されている。Sarah Sze の作品はミニチュア銀河、人工的な小宇宙、文明などを連想させ、混沌と秩序は双方で保たれていることを表現している。

2006年7月東京都現代美術館:MOT [カルティエ現代美術財団コレクション展]でサラ・ジーの作品を見たshrkwさんの寸評。http://d.hatena.ne.jp/shrkw/20060702/1151831089

立ち上がるものはすべて収斂する Sarah Sze
一つ一つは安定していないけど、落ち着いてる。連続性がインクレディブル・マシンみたい。

2007年2月サラ・ジーの本を借りたnemoさんによる感想。
http://iiliihome.exblog.jp/m2007-02-01/#5111174

Sarah Sze というアーティストの本を図書館でやっと借りることができた。
重かったけど、かりることができてとてもよかった。
大きな作品のイメージがあたけど、小さなものからだんだんと発展していて、
日々のことや小さいことを大切にしている感じがした。とてもすてきなひとだね、きっと。うん。

Sarah Sze

Sarah Sze