Patti Smith on Au Hasard Balthazar & Rabbit's Moon:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、6月、160日目。


Day 160: Jonas Mekas
Saturday June 9th, 2007
13 min. 33 sec.

Patti Smith
at Anthology
on Kenneth Anger(1927-)
and Robert Bresson's
Au Hasard Balthazar--

パティ・スミス
アンソロジー
ケネス・アンガー
ロベール・ブレッソン(1901-1999)
『バルタザールどこへ行く』(1966)
について語る…

ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』(1966)を人生の悲しさと残酷さをかつて観た映画のなかで最も絶妙に描いた作品であると褒め讃え、ブレッソンとの交流についてユーモアを交えて語り、そしてケネス・アンガーの、自殺未遂の体験に基づいているらしいRabbit's Moon(1950)について愛情の籠った紹介をするパティ・スミス。最後に、ロベール・ブレッソンに捧げる詩を朗読する。

バルタザールどこへ行く [DVD]

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2005年12月10日(土曜日)、アンソロジー・フィルム・アーカイブズ開設35周年を記念する企画"ALTOIDS IN THE TIN: CELEBRATING ANTHOLOGY'S 35TH ANNIVERSARY! / Patti Smith selects and hosts"におけるパティ・スミスのホスティグの様子だった。珍しく黒いドレスに十字架のネックレスをしていた。化粧っ気のない顔に丸型眼鏡をかけた彼女は晩年のジョン・レノンに似ている。

ケネス・アンガーRabbit's Moonコンメディア・デッラルテと歌舞伎の様式に倣って制作された。撮影されたのは1950年で、その後、1972年と1979年にサウンドトラックも異なる別バージョンが編集製作された。"Rabbit's Moon"というタイトルは日本の伝説から採られ、手の届くはずのない月を手に入れようとする気違いピエロ(Pierrot)が主人公のストーリーである。 パティ・スミスはピエロが手に持つランプは魔法のランプで、ピエロはすなわちケネス・アンガーその人であり、彼の映画は魔法のランプなんだと説いていた。映画の中ではハーレクイン(Harlequin)が登場してピエロと色んな娯楽に興じるが、正気の戻らないピエロを見兼ねて、コロンバイン(Columbina)が召喚される。
*1
*2
以前YouTubeにアップされていたビデオは現在見ることはできない。

なお、4月1日「ニーチェの馬 Kenneth Anger」ケネス・アンガー本人が登場した。