イングリッシュ・ブルーベル、ベツレヘムの星

札幌、晴れ。風強し。

藻岩山。

記録するのを忘れていたが、しばらく前から、蝉の鳴き声、大きく波打つようなリズムの合間に間欠的な小刻みなリズムが重なる大合唱で、野鳥の鳴き声はほとんど聞こえなくなった。姿もほとんど見かけなくなった。蝉の他にも、姿の見えない虫たちの鳴き声が聞こえる。

毎朝、サクラソウ(桜草, Primula sieboldii, Primrose)に目がとまる。ちょっと気になって調べてみた。ウィキペディアによれば、「ギリシャ神話では、青年パラリソスが許婚を失った悲しみにやつれ死に、サクラソウに変身したと語られる。この話から西洋文芸においては悲しみや死のシンボルに使われる。イギリスでは弔花あるいは棺を飾る花であり、春先に咲くことや、薄幸やはかなさとの連想などから花言葉も「青春」あるいは「若者」。また若さにまかせた享楽的生活を比喩的に『サクラソウの道(primrose path)』という。ビクトリア朝期の政治家ディズレーリはこの花を愛したので、彼の命日である4月19日はPrimrose Dayと呼ばれ、市民はこの花を身につけるという。」なるほど、と思った。


昨日とは違う場所に、記録した緑が白になった見知らぬ花と同じ花を見かけたので、よく観察してみたら、蔓性だった。これはクレマチスの色違いではないかと思った。鮮やかな青色のクレマチスは散歩範囲内に二カ所ある。これで、白も二カ所だ。

朝の散歩では基本的に北→東→南→西というコースを辿る。東西の通りには何本か選択肢があり、その日のコンディションによってどの通りを選ぶか決める。今朝はいつもより一本だけ南側の通りを選んだ。数週間ぶりだろうか。すると必ずといっていいほど発見がある。今朝は二つの見知らぬ花を見た。

これは、ゆり科のイングリッシュ・ブルーベル(Hyacinthoides non-scripta, bluebell)。野生のヒヤシンスらしい。

これも、ゆり科のオオアマナ(大甘菜, Ornithogalum umbellatum)。別名、ベツレヘムの星。

どこかから明らかにこちら、風太郎、に向かって吠える犬の声が響き渡った。辺りを見回したが、それらしき犬の姿が見えない。ふと上を見やると、いた。

二階のベランダからこちらを窺っている。柴犬だ。しかし、風太郎は気に留める様子は見せない。実は風太郎は普段から自分が「犬」であるとは思っていないふしがあって、人見知りならぬ「犬見知り」をする。人間の知り合いは町内にも沢山いるが、犬の知り合いがほとんどいない。育てかたを間違ったかなと反省することがある。

トウモロコシ畑の直売所では、「赤カブ」がさらに追加されていた。車で乗り付けた男性が赤シソを買っていた。

トウモロコシは背丈20センチを超えるものもあった。