蝦夷葱chives、西洋酸塊gooseberry

札幌、快晴。強風。暑い。

藻岩山。濃い緑が目に飛び込んでくる。

昨日yukioinoさんが教えてくださったチャイブ(Chives, Allium schoenoprasum)、別名エゾネギ(蝦夷葱)、セイヨウアサツキ(西洋浅葱)。茎がどうみても細いネギだなと思っていたが、実際ネギの仲間で、カロテンを豊富に含む緑黄色野菜として西洋では日本のネギのように使われてきたそうだ。

昨日も記録したこれは、葡萄系ではなく、セイヨウスグリ(西洋酸塊, Ribes grossularia L. )、別名グーズベリー(gooseberry)のようだ。子供の頃、たしかグスベリ、グスベリ、と呼んでいたが、英名グーズベリーがなまったものだったろう。

これはヤマブドウ(Vitis coignetiae)だと思う。

以前から気になっていた人の住む気配の感じられなかった三軒の古い家。表通りから奥に向かってほぼ同じような造りの木造モルタルの三軒が並ぶ。雑草が生い茂る、ルピナスが目につく敷地内にちょっと失礼して実際空き家であることを今朝初めて確認した。

一番奥の家の玄関脇には背丈ほどのバラの木があり、見事な大輪を咲かせていた。どこにも何も掲示はない。

その敷地内で、いつも横から正しく昇藤のような姿しか見ないルピナスの花をはじめて真上から見た。そのシンメトリーが新鮮だった。

これも、見知らぬ木のシンメトリックな対生の葉に目がとまる。

近所のコンビニ、セイコーマート。若者たちは略して「セコマ」と呼ぶ。このアングルと青空のせいで、二年半前のアメリカでの一人旅の途中でドラッグストアに立ち寄ったときの記憶がまざまざと蘇り、その時の映像が重なる。写真が残っていないか検索してみた。

ドラッグストアは写っていないし、青空でもなかったが、その駐車場から筋向かいのモーテルを撮った写真が残っていた。たしか、ロサンゼルスのサンタモニカのヴェニス。これを見ると、店内で安い赤ワインを買ったこと、レジで黒人の牧師さんにグッド・チョイスだねと言われたこと、駐車場で煙草をせがんできた虚ろな目の若者のことなどが芋ずる式に想起された。

セコマの前では写真に小さく写っている幼女、三、四歳だろうか、に声を掛けられた。私というより、風太郎が。「フーちゃんだよ」と紹介してあげたら、彼女は大事そうに手に持っていた缶の蓋を開けて、「食べる?」と尋ねた。色とりどりのキャンディーだった。「フーはキャンディーは食べないんだよ」「じゃ、何が好き?」と予想外の質問に一瞬戸惑った私は、「……、パンだよ」と答えていた。風太郎の一日二回の食事は専用のドッグフードだ。でも幼い頃から家族が食べるパンに目がないのは事実だった。彼女は名残惜しそうだったが、じゃあ、またね、と私たちは横断歩道を、サフラン公園とトウモロコシ畑のある一角に渡った。

トウモロコシ畑の直売所の店頭の様子1。新鮮な小松菜、ニラ、ワラビが入荷していた。

店頭の様子2。

トウモロコシたちの中には丈50センチ近いものもある。

藻岩山を振り返る。凄い田舎!って感じのアングル。

あるお家の庭から舗道に極小の赤い花をたくさんつけた枝が飛び出していた。今まで気づかずに通り過ぎていた。