札幌、薄曇り。昨日よりも蒸し暑い。
藻岩山。
原生林の一部。こういう林を見て、ぱっと数種類の樹木を見分け、同定できるようなった、わけがない。難しい。
だいたい、一昨日記録したウロのある木でさえ、まだ同定できていない有様だ。(一つの種を同定するということは、他の種との「差異」を認識するということで、まさに植物分類の世界は差異の共時的かつ通時的な体系としての「構造」をなしているからして、あるていどその全体に馴染まなければ、パッと見分けて同定することはできない。要するに、慣れなのだが、慣れの中身は、構造に親しむということだ。)
今朝は気合いを入れ直して、このウロのある木を観察した。他の木の葉がおおいかぶさっている。
これが本来の葉で、思いがけず、果実も写っていた。しかし、同定には至らなかった。と、書いてから、待てよ、と思った。記憶にかすかなひっかかりを感じた。春にはこの辺にたしかキタコブシが咲いていた。
もしや、と思って、SmartCalendarで5月の写真記録に飛んだ。
5月3日に証拠写真があった。
このブログの5月3日にもちゃんと記録があった。「記録したという記憶」がかすかなひっかかりとして役に立った。そういうわけで、ウロのある木はキタコブシ(北辛夷, Magnolia praecocissima var. borealis)と同定できた。やれやれ。ちなみに、5月3日のエントリーに記録したように、キタコブシはハクモクレン(白木蓮)とは異なるのだった。忘れていた。
原生林の端っこの方で、元気な枝振りが目立つアカエゾマツ(赤蝦夷松, Picea glehnii)。
これは剪定を繰り返されて丈は2メートルに満たないが幹は20センチくらいあるハクモクレン(白木蓮, Magnolia heptapeta)の剪定された枝の付け根。年輪はよく見てとれないが、8歳くらいか。
これはタンポポ公園にある丈10メートルくらいのニセアカシア(贋アカシア, Locust tree, Robinia pseudo-acacia)の剪定された枝の付け根。なんとか年輪が見分けられる。18歳くらいか。
トウモロコシ畑の直売所には「とうきび」らしい黄色い旗が目印に立った。