![ブラジル日本移民史年表 ブラジル日本移民史年表](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41WJ10DZHTL._SL160_.jpg)
- 作者: サンパウロ人文科学研究所
- 出版社/メーカー: 無明舎出版
- 発売日: 1997/04/10
- メディア: 単行本
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「200年前に世界一周した日本人」については、ウェブ上では以下の二つのページが参考になる。
これは「石巻若宮丸漂流民の会」が若宮丸の乗組員の13年間にわたる体験を子ども向けの物語にまとめた小冊子の再録。よくできている。若宮丸乗組員の体験が要所要所で生き生きと語られている。また彼らが辿った航路、陸路を描いた世界図がよい。概略をつかむにはよい。
これは仙台市出身の文学研究家・歴史家である「雪狼」氏が『環海異聞』を踏まえながら書いた本格的な歴史小説である。氏は「石巻若宮丸漂流民の会」に属する。
また、私の当初の関心であった「ブラジル日本移民」の観点からは、ブラジルのサンパウロ市で発行されている、移住者や日系人・駐在員向けの日本語新聞『ニッケイ新聞』に若宮丸に関する4本の記事がある。
- 「日本人初上陸から200年=陸奥人4人が2カ月滞在=サンタカタリーナ協会=記念日本週間を開催=『環海異聞』のポ語訳出版」(2003年9月13日)
- 「フロリアノーポリス=日本人到来200周年=「笠戸丸に並ぶ出来事」=『環海異聞』ポ語版発行=ニッポ・カタリネンセ協会=日系希薄地でアピール」(2003年11月11日)
- 「200年前?初到伯?=『環海異聞』の4人=ロシア軍艦に乗せられ=鎖国時代、極めて奇異な体験」(2003年11月13日)
- 「200年前?初到伯?=『環海異聞』の4人=下=SC州の農産物を見聞=帰国後は郷土の誇り」(2003年11月14日)
思いがけず、『ブラジル日本移民史年表』から「若宮丸乗組員漂流記」に漂流してしまったが、不本意にも「世界を漂流」することになった200年前の日本人の体験は非常に興味深い。特に、8年に及ぶロシアでの生活の末に、結局ロシアに留まることを決意した者/日本に帰ることを決意した者の違いは何だったのか、興味は尽きない。