Maxi, very happy?:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、9月17日、260日目。


Day 260: Jonas Mekas
Monday, September 17th, 2007
6:08 min.

Day Three of
Scenes from the Life
of Maxi, Anthology's
cat ---

アンソロジーの猫、マキシの
生活シーン
三日目

現在よりかなり若く見えるメカスがファックシミリ送信がうまくできて、何度も両腕を広げて上げて、「奇跡だ!奇跡だ!」と喜びの声を上げる。部屋の隅にいるマキシに気づいたメカスは猫なで声でマキシに声を掛ける。「何だ?どうした?」近づいて、背中を撫でる。

暴風雨に揺れる大樹。

アレン・ギンズバーグの顔写真のポスターが印象的なアンソロジーのオフィスで、テーブルを挟んで見たことのない若い男女がパーティーの招待状の準備をしながら何やら相談している。

アンソロジーのメカスの部屋のテーブルに置かれたソフト帽とマフラー。同じテーブルの端に置かれたコピー用紙の空き箱のなかでマキシは丸くなって寝ている。

テーブルを挟んで姿の見えない男性のインタビューに答える比較的最近のメカス。メカスの顔がちょうどフレームに入るようにカメラがテーブルの上に置かれている。そのカメラのそばにマキシが来て座る。メカスはマキシの方を何度も見る。

アンソロジーの倉庫でラップ・ミュージックをかけながら、旧いフィルムの整理をしているスタッフたち。缶入りのフィルムを運ぶセバスチャンの姿も映る。

紙の空き箱の中で安心して気持ち良さそうに仰向けになるマキシを接写するメカス。「幸せか」と声を掛け、頭を撫でるメカス。

冬枯れの林の中の道を行く車窓に、家が点在する田舎の風景が展開する。

その証拠は何もないが、不図、死んだマキシを埋葬するためにどこかへ向かう途中なのではないかと感じた。メカスを初めとするアンソロジーのスタッフたちの日常生活の中にすっかりとけ込んでいる、正にアンソロジーの猫こと、マキシの幸福な生活の断片的なシーンだった。