Dominique Dubosc, Palestine remembered:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、11月9日、313日目。


Day 313: Jonas Mekas
Friday, November 9th, 2007
8:12 min.

I received a video postcard
from Dominique Dubosc.
Here it is

ドミニク・デュボスクからの
ビデオ・ポストカード

今日のビデオ・ポストカードはフランスのドキュメンタリスト、ドミニク・デュボスクによる完成度の高いドキュメンタリー「作品」である。映像、音声ともにかなり複雑な編集が施されている。タイトルは「パレスチナ回想」(Palestine remembered)、カメラはデュボスク本人で、作中登場する絵描きはダニエル・マジャ(Daniel Maja)。

こんな窓外の真っ青な海の光景から始まり、潮騒の音が聞こえてくる。タイトル・クレジットが入る。

Palestine remembered

camera Dominique Dubosc
drawings Daniel Maja

最初のシーンは「カーン・ユーニス(Khan Younis)とラファー(Rafah)での一日」と題されている。二つともガザ地区Gaza Strip)の町である。その二つの町の映像にダニエル・マジャが二枚の不思議な絵を描き続ける映像が乗り入れる。

カーン・ユーニスの映像:
崩れた家、銃弾だらけの家、破壊された町。一人の少女が興味津々とカメラの方を窺う。海岸にまで達する壁のそばで海を見つめる女二人。

ラファーの映像:
機銃掃射の轟音。通りの向こうで銃撃戦が繰り広げられているようだ。空気を切り裂くような機関銃の発射音が天に轟く。カメラの近くには日常を生きる女たちと子供たちがいる。


次のシーンは「襲撃の後の光景」(Landscape after the incursion)と題されている。廃墟となった町並みの白黒映像。向こうから一人の男が歩いてくる。耳鳴りのようなBGMが続く。

最後のシーンは「NEWS OF THE DAY / Palestine 2001-2006」からの引用で、「A FRIENDLY MATCH / Dheisheh refugee camp 2006」と題されている。

新しい体育館で車椅子に乗った障害者チームと健常者チームのバスケットボールの試合が行われる。試合では健常者チームも車椅子に乗る。途中「三万人にのぼるパレスティナ人が第二次インティファーダで負傷した」(To the 30,000 Palestinian wounded of the Second Intifada)と字幕が入る。

デュボスクが自分自身について語る言葉がここに翻訳され引用されている。出典は不明。

私はいつも人々が人生について夢見たり、身元をでっち上げたり、自分自身に厳しくなったりする仕方に惹かれてきました。物事をあるがままに撮影するのではなく、具体化されるまま、私に語られるまま、もしくは私が想像するままを捕らえたのです。

デュボスクの公式サイトでメカスが登場するニューヨークを訪れたときのドキュメンタリーの抜粋を見ることができる。

またYouTubeガザ地区のドキュメンタリーの一部を見ることができる。

  • Dominique Dubosc - Assassinat ciblé (Gaza), 01:46