Watch(Monica Zetterlund with Bill Evans Trio "Waltz for Debby")
YouTubeにアップされているこの動画がなかなかよかった。1966年10月にコペンハーゲンのジャズクラブ(Gyline Cirkel)で収録されたスウェーデンの歌手モニカ・ゼタールンドとビル・エヴァンス・トリオの『ワルツ・フォー・デビィ』の本番前のリハーサル風景のようだ。画面の右上隅に「2」という数字が見える。テレビ番組用の収録だったのだろうか。詳細は不明。ベースはスコット・ラファロ亡き後のエディ・ゴメス、ドラムスは映っていないが、アレックス・リール。
人生にリハーサルはない。いつでも人生は本番だよ、と語りかけて来るような、もの凄い集中力にさりげなくシームレスにスイッチが入る様子が随所から生々しく伝わって来る。もちろん、とてもリラックスもしている。
モニカの歌うドイツ語に近いスウェーデン語の歌詞のどこか素朴な響きをエヴァンスの、もう天才的というしかないピアノの繊細な音がみごとにフォローしている。実は、そもそも"Waltz for Debby"に歌詞があったなんて知らなかった。モニカ・ゼタールンドも初めて知った。