終幕:アイヌの妖精たちとともに


7月29日(水)、平取町二風谷で金城さんといっしょに手に入れたオヒョウの腕輪とムックリという楽器。

一昨日、近藤さん(id:CUSCUS)、金城さん(id:simpleA)とのやりとりのなかで、私はシュッポロの精神的背景をめぐってこう記した。

シュッポロの一番美しい伝説は、金ちゃんはじめ多くの方々が、三上のハートあるいは北海道という「荒野」に射抜いてくれた何百本もの恋の矢の周りに、お膳立てとして手拭爺が少しは「魅力的な的」の下地を描いておいて、その上に皆がそれぞれの的をどう描くのかなあと見守っていたという感じでしょうか。最初にしてはかなりイイ的が描けているのではないかなあ、と思ったりしています。(http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20080802#c1217724372

「一番美しい伝説」という表現にひっかかった人もすくなくないと思う。そうじゃない伝説があるのか、と。もちろん、ある。そしてそれらは色んな形で参加した人それぞれが心の中に思い描き秘めていればいいものなんだと思う。

「いろいろあって今に至る」(http://d.hatena.ne.jp/alsografico/20080803#c1217768665)人生が、「皆それぞれ生きてきた軌跡」(http://d.hatena.ne.jp/Emmaus/20080731/1217504988)が、一瞬夏の北海道で交錯し、いくつもの花火となって打ち上がった。可憐な幾つもの線香花火もあった。

「いざ北へ2008」=「ようこそ北へ2008」はこうして「夏の夜の夢」(シェークスピア美崎薫)のごとくに終幕した。アイヌの妖精たちが奏でるムックリの音楽に乗せて、ヒグマの親子、宮澤賢治、吉田一穂とともに、手拭爺は皆様に深々と頭を垂れて、手を振りながら舞台の袖に下がる。パチパチパチパチ(拍手)。

(こんなもんかな。)